エレベーターが開くと既にそこは店内だ。
エレベーターの扉が、入り口を兼ねている。
このビルのテナントは、2、3、4階とそのようになっている。
変わった造りである。
1フロアーひとテナントだから可能な造作だ。
ここに来るお客様でも初めての方は、驚いて声をあげる人もいる。
いきなりなので驚くのだろう。
エレベーターの直ぐ前は、雀の額ほどのエントランスホールだ。
その左横に幅2mほどの出窓がある。
床は雀の額から150ミリづつ二段上がる。
要するにこの店のカウンターは300ミリふかしてある。
その300ミリのヘリの所に腰壁がある。
高さは800ミリほどか。
今日のように客足が遠い日は、その腰壁に尻を降ろし、外を眺めている。
三条の通りを見ている。
普段からこの時間は静かなのだが、今日は人影車通り共に疎ら。
時折タクシーが通り、色とりどりの外套が歩く。
タイヤの空回りの音と目の前の巨大な駐車場の出庫の音で世の中が動いている事を教えてくれる。
今日の三条はモノクロ―ム。
窓際の植物用の加湿器が、蒼い煙を出している。
ランバンの灯りはとうに消えたが、FMのネオンは今日もいつもと同じ。
もうすぐ今日が、終わる。
通りを見下ろしてみた
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