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逃亡列車

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先週、母の故郷へ行った。

少し早めの墓参りを兼ねて。


所謂、農村地帯だ。
十数年振りの訪問。
時が止まったような風景の中にも変化が見られた。


田んぼの畦道を散策すると、札幌の街中では見られないような配色の蜻蛉。
また、蛙や蛇。
懐かしく過ごした。


札幌から70キロメートルの農村。
昔と違い鹿の食害に苦しんでいるらしい。

これは、悪い変化だろう。


最近、これからの景気はどうなりますか?のような質問をよく受ける。
僕は経済について勉強した事もないし、基礎知識もない。
只根拠なく、良くならない。というような事を自分の知っているかなり狭い範囲の事例で答える。

不思議な事に、皆そうですねぇ、やっぱりになる。


同業者の先輩達とも同様の話をするが、傷のなめあいにもならない。


解決策が、見えなくなってきている。



どうやら、変化を受け入れなければいけない。

変化の是非を問う事を主としてきたが、答えが出ない懸案を放さなけばならない。


本当は皆答えを知っている。
本当を知るのが、怖いのだ。



恐る恐る目を向ける。
変化は嫌いだ。
面倒くさい。
逃げてきた。



列車で、移動する夢を最近よくみる。
その都度僕は、ここでないどこかへ移動している。
笑ったり、怒ったりしながら。



持ち物を整理するか、持ち続けるか。
根本的な決断を曖昧にしてきた。
曖昧は、ある意味かなり居心地がいい。



もう一度見てみる。


鹿に作物をとられないようにしなくてはならない。
景気に左右されるのであれば、飯の食い扶持を考えなくてはならない。



リスクを恐れている。
リスクの無い決断は、無い。


ここ一週間、もう一度考えてみる。


そもそもあなたは何をしたいのですか?よく聞かれる。


今は、何がしたいではなく、何をすべきかだ。


頭の中で混乱が起こり、煙草に火をつける。
コーヒーを一口。

そうして、再び僕の現実逃避の列車が走りだす。

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